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第2回ひろしま国際指揮者コンクール

Profile
審査委員プロフィール
Jury profiles

クリスティアン・アルミンクChristian Arming

ウィーン生まれ。ウィーン国立音楽大学でレオポルト・ハーガーに学んだあと、小澤征爾のもとで研鑽を積み、ボストン交響楽団や新日本フィルハーモニー交響楽団にデビュー。
チェコのヤナーチェク・フィルの首席指揮者、スイスのルツェルン歌劇場およびルツェルン交響楽団の音楽監督などを経て、2003~2013年に新日本フィル、2011~2019年にベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督として活躍した。
2017年からは、広島交響楽団の首席客演指揮者を務めている。

これまでにチェコ・フィル、ベルリン・ドイツ響、フランクフルト放送響、ザルツブルク・モーツァルテウム管、ウィーン響、ベルギー国立管、トゥールーズ・キャピトル国立管、スイス・ロマンド管、ローマ・サンタ・チェチーリア国立管などヨーロッパのトップ・オーケストラと共演。
ほかにも、ボストン響との再共演のほか、シンシナティ響、ヒューストン響 、アトランタ響、N響、上海響など多くのオーケストラに招かれている。

オペラではフランクフルト歌劇場やストラスブール歌劇場などで《ドン・ジョヴァンニ》《サロメ》《ホフマン物語》などを指揮。
新日本フィル時代には《レオノーレ》《フィレンツェの悲劇》など、オペラ・プログラムにも積極的に取り組んだ。
また、2019年には小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトで小澤征爾と共に《カルメン》全4公演を指揮した。

レコーディングも数多く、ヤナーチェク・フィルとのヤナーチェク、シューベルト作品、新日本フィルとのブラームス/交響曲第1番、マーラー/交響曲第3番および第5番、リエージュ・フィルとのフランク/交響曲ニ短調などをリリース。
また、シルバ・オクテット、リエージュ・フィルとの共演によるディスクがドイツ・グラモフォンからリリースされた。

2024年4月より広島交響楽団音楽監督に就任。


沼尻 竜典Ryusuke Numajiri

神奈川フィルハーモニー管弦楽団音楽監督、トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア音楽監督、びわ湖ホール桂冠芸術監督。

ベルリン留学中の1990年、ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝。 以後ロンドン交響楽団、モントリオール交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、トゥールーズ・キャピトル管弦楽団、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団、トリエステ歌劇場管弦楽団、シドニー交響楽団、チャイナ・フィルハーモニー管弦楽団等、世界各国のオーケストラに客演を重ねる。 国内ではNHK交響楽団を指揮してのデビュー以来、新星日本交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、群馬交響楽団、日本センチュリー交響楽団のポストを歴任。2011年夏にはサイトウ・キネン・オーケストラにデビュー。バルトーク『中国の不思議な役人』で成功を収めた。 ドイツではリューベック歌劇場音楽総監督を務め、オペラ公演、劇場専属のリューベック・フィルとのコンサートの双方において数々の名演を残し、特にブラームス、マーラー、ブルックナー、ワーグナーなどがドイツメディアの高い評価を受けた。

オペラ指揮者としては1997年に日生劇場制作の『後宮からの誘拐』でデビュー。 その後、ケルン歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ベルリン・コーミッシェ・オーパー、バーゼル歌劇場、シドニー歌劇場等へも客演。 16年にわたって芸術監督を務めたびわ湖ホールでは、モーツァルト、ロッシーニ、ヴェルディ、プッチーニ、ワーグナー、R.シュトラウスからツェムリンスキーまで数多くの意欲的なプロダクションを実現、ミヒャエル・ハンペの新演出による《ニーベルングの指環》を含め、バイロイト祝祭劇場で上演されるワーグナー作曲の主要10作品もすべて指揮、国内外から注目を集めた。 2023年4月より桂冠芸術監督に就任。

CD録音も多く、数万枚を販売するベストセラーとなった東京都響との「日本管弦楽名曲集」(NAXOS)、芸術選奨新人賞を受けた「武満徹・ARC」(fontec)をはじめとする現代音楽のほか、日本センチュリー響とのメンデルスゾーン交響曲全集も名盤として名高い。 トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア(旧トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ)とはベートーヴェンの交響曲全集をリリース後(EXTON)、定期的にレコーディングを重ねており、2018年にはモーツァルトの交響曲第40番と、弾き振りによるピアノ協奏曲第18番のカップリングが朝日新聞推薦盤となった。

また、2014年1月にはオペラ『竹取物語』を作曲、自らの指揮で初演。 国内外で再演されており、びわ湖ホールでの上演は第13回三菱UFJ信託音楽賞 奨励賞を受賞。

これまで出光音楽賞、渡邉暁雄音楽基金音楽賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞、毎日芸術賞、中島健蔵音楽賞、文化庁芸術祭優秀賞、芸術選奨文部科学大臣賞、ENEOS音楽賞 洋楽部門本賞等を受賞。2017年春には紫綬褒章を受章している。


荒井 英治Eiji Arai

桐朋学園にて、鈴木共子、江藤俊哉の各氏に師事。新星日本交響楽団、東京交響楽団を歴任。
さらに東京フィルハーモニー交響楽団のソロ・コンサートマスターを長く務める。

1992年、モルゴーア・クァルテットの結成に参画。
今日に至るまで、ショスタコーヴィチの全曲演奏を始めとする他の追随を許さないプログラミングと迫真の演奏で、日本を代表する弦楽四重奏団としての地位を確立している。

特にプログレッシブ・ロックのレパートリーでは、ロック・ファンからも編曲並びに迫真の演奏が熱狂を呼んでいる。

現在、日本センチュリー交響楽団の首席客演コンサートマスター、名古屋フィルハーモニー交響楽団の首席客演コンサートマスター、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の特別客演コンサートマスターを務める。
東京音楽大学教授。


細川 俊夫Toshio Hosokawa

1955年広島生まれ。ベルリン芸術大学でユン・イサンに、フライブルク音楽大学でクラウス・フーバーに作曲を師事。80年代以降ヨーロッパと日本を中心に、作曲活動を展開。日本を代表する作曲家として、欧米の主要なオーケストラ、音楽祭、オペラ劇場などから次々と委嘱を受け、国際的に高い評価を得ている。作品は、大野和士、準・メルクル、ケント・ナガノ、サイモン・ラトル、ロビン・ティチアーティ、フランツ・ウェルザー゠メストなど、世界一流の指揮者たちによって初演され、その多くはレパートリーとして演奏され続けている。

2014年にオペラ「班女」がエクサン・プロヴァンスで、11年にオペラ「松風」がブリュッセル、16年にオペラ「海、静かな海」がハンブルクで、17年にオペラ「二人静」がパリで、18年にはオペラ「地震・夢」がシュトゥットガルトで初演。いずれも大きな注目を集めるとともに、高い評価を受けた。01年にドイツ・ベルリンの芸術アカデミー会員に選ばれる。12年にはドイツ・バイエルン芸術アカデミーの会員に選出された。07年、サントリー音楽賞受賞、12年秋、紫綬褒章を受章。18年度国際交流基金賞を受賞。21年ゲーテ・メダル受賞。23年カリフォルニア大学、バークレー日本賞受賞。現在、武生国際音楽祭音楽監督、東京音楽大学およびエリザベト音楽大学客員教授。

2020年から広島交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンス。2022/23年、チューリッヒ、トーンハレオーケストラのコンポーザー・イン・レジデンス。2023年3月、ベルリンフィル委嘱作品ヴァイオリン協奏曲「祈る人」がベルリンで初演され、大きな注目を集めた。


片山 杜秀Morihide Katayama

若い頃より朝日新聞、産経新聞、レコード芸術、CDジャーナル等で音楽評を執筆。現在は、『週刊新潮』連載や朝日新聞のクラシック音楽評等を担当している。また、ラジオ番組「クラシックの迷宮」(NHK‐FM毎週土曜日放送中)のパーソナリティとしても活躍中で、この他にも音楽関係書の執筆やテレビ出演等、多方面で活動中である。

2020年4月、三原市芸術文化センターポポロの館長へ就任。音楽評論家としても高名な片山氏がホールの館長を務めるのは、今回が初であり、音楽関係ほかのメディアでも大きく取り上げられている。
三原市との関りについては、平成22年からポポロで7年開催している文化ボランティア養成講座の講師を務め、ボランティア育成に大きく貢献している。

【主な経歴】
平成20年慶應義塾大学法学部政治学科准教授
平成25年慶應義塾大学法学部教授
平成21年から平成23年まで国際日本文化研究センター客員准教授
現在、吉田秀和賞、小林秀雄賞、尾高賞、サントリー音楽賞、サントリー学芸賞、佐治敬三賞の選考委員

【主な受賞歴】
平成18年 「戦前日本の作曲界の研究」で京都大学人文科学研究所より人文科学研究協会賞受賞
平成20年 「音盤考現学」「音盤博物誌」で吉田秀和賞およびサントリー学芸賞受賞
平成24年 『未完のファシズム―「持たざる国」日本の運命』で司馬遼太郎賞受賞

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